猫の呟き その60

 先日、来年五月二~三日代々木オリンピックセンター小ホールで公演されるZEROキッズ「そらのふ・し・ぎ」の稽古に立ち合った。春先から子供達と遊んだり、合宿して色々の体験をしたり、学んだりの中でZEROキッズの先輩達が創り出した第一稿での始めての稽古。私は四日前に台本を渡されたが、子供達はその日初めて台本を手渡された中での稽古初日。しかもZEROキッズ以外の子供達、お母さん達も参加した中での稽古。さて、どうする。何回も何回も台本に眼を通す。さて・・・さて・・・さて・・・。

 よし、とにかく正攻法で行こう。演劇とは何か。それを上演する劇場の具体的広さ、そして、予鈴が鳴り、公演が終了するまでを、台本に沿って、子供達(お母さん達も)に仮の役を振って、読んで動いて、台本上直したり付け加えたりした方が良いところは、台本を創った先輩達にその場で伝えて(私が考えたセリフや動きなども一つの案として具体的に演じて、そして何よりも、私が立ち合わない時には彼等が自主的に稽古が可能なように、それらを一つの案として記録に残してもらいながら(一つの案を具体的に示せば、そこから色々な演出のバリエーションが彼等にも考え出せると思ったので)午前二時間、五十分の休憩を挟んで午後二時間(その日の稽古時間はそれだけしか取ってなかった)やり切りました。(疲れた。本当に疲れた!)そして、その四時間の間の子供達の集中力!「いつもなら疲れたとか、ちょっと休憩とか、ふらふらと歩きまわったりとか、ふざけ合ったりするのに。本当に子供ってすごいですね!」そう、大人が真剣に付き合えば子供は本当にすごい力を発揮する。

 「面白かった!これで成功間違いなし!」そう、何としても創るたのしさ、難しさ、そして一つの事をやりとげる為のあらゆる事を子供達に体験させてあげたい。でも、その為には子供達と真剣に、根気よく創り合う、気力と体力が。稽古、毎日のトレーニング、そして日々の準備、そして学習。そんな基本を子供達から受け取った一日でした。