演劇企画「くすのき」とは・・・

演劇企画「くすのき」は1988年(昭和63年)に、大多和勇、あきなんし、高塩景子の三人によって結成。

翌1989年(平成元年)東京都西多摩郡羽村町(現 羽村市)公民館にて 宮沢賢治原作、大多和勇構成演出「よだかの星」によってスタート。

つまり、昭和の最終年に結成され、平成の時代と共に歩んで来た劇団である。

その土台には、宮沢賢治の「共生」への共感、賢治の紡ぎ出す言葉の美しさ、豊かさ、力強さ、音楽性を演劇表現として具体化。
「語り芝居」という方法論で創り上げようとの思い、そして、その思いを実践、豊かにし、シンプルな舞台の追求。
さらにはその「語り芝居」の世界を賢治以外の世界へも推し拡げ、「古事記」「竹取物語」 説経節「安寿とつし王丸」「小栗判官と照手姫」 シェイクスピア「リア王」「マクベス」「コリオレーナス」「真贋ロミオとジュリエット」 夏目漱石「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「夢十夜」へと創造活動を広げていった。
「語り芝居」を押し広げていく劇団である。

「町の小さなパン屋さん」を合言葉に、 小さくはあるが、特色のある暖かさと手作りが記憶に残る劇団。
地域を、個を、多様性をなによりも大切にしたいと活動している劇団である。

観客との協同作業を演劇の基本と考えている劇団である。
想像力、創造力を、常に新鮮にと心がけている劇団である。

そして何よりも演じる事の好きな役者集団。

これが演劇企画「くすのき」である。

「語り芝居」とは・・・

わたし達日本人は昔から色々な表現方法を用いて「言葉」の美しさ、豊かさ、力強さを楽しんで来ました。
各地の民話、むかしばなし、それらを練り上げ、芸能にまで高めた「能」「狂言」「歌舞伎」 「落語」「浪曲」「講談」などなど。そして、それらの芸能はすべて「芝居」と「語り」とが 混然一体となってその創造効果を高めているのです。
人間の人間たるゆえんは「想像力」の多様性にあります。

「くすのき」はシンプルな装置を通して 一人一人の「観客」が「俳優」と一緒になって 豊かな自分の世界(舞台)を「言葉」を中心とした舞台の流れの中で 紡ぎ出していって欲しいと思っています。
それがわたし達の目ざす「語り芝居」なのです。

そうです「語り芝居」こそ、最も基本的な演劇形態なのです。