爽快な疲労感

久し振りで爽快な疲労感を味わう事が出来た。昨年11月から始めた「ワークショップ」(月1回AM9~4:30PM)も今回が7回目。秋からの参加者は自分達の公演に向けての稽古の為に、ワークショップ参加者は段々と少なくなっていって今回は5名。しかし、そうした条件の中でも、この「ワークショップ」に参加しよう、したいという5名の方々には感謝の気持ちと、この「ワークショップ」を必要としてくれているその想いに対して、具体的な行動でもって何としてでも答えたいという気持で、こちらの熱意もいよいよ高く、熱くなってくる。

 私の考える演劇の基礎

○自分の身体、声を材料とする

○その材料が今、どういう状態にあるのかをワークショップを通して、自分で確認する

○その状態は、演劇という形のものを創り上げるに充分な状態にあるのか、そうでないとすれば、どこをどう改善し、鍛え上げていけばよいのか、又その改善、鍛え上げ方の方法は

○自分の条件(時間、仕事、生活状態etc)を客観的に知る事。今、自分が演劇に関わるのは、その条件の中で関わるのである。従って、そのやれる事、やれない事を見極めて、やれる事を具体的に推し進め、やれない事はあきらめる

○自分の感情と冷静な判断とのバランスをとりながら、創りつつ、そのバランスをコントロールしていく事

○読む事、分析する事、推理する事の大切さ

○仲間の稽古を観る事を通して、自分を豊かにする事

箇条書きにすると以上のような事になると思います。今回と次回(来月)はその復習。つまりこういう事を、私達はワークショップを通して、体験し、試み、学んで来て、それを次へどう繋げていくか。それを確認し、再度試み、チャレンジする。5人でしたので理想的な形でやる事が出来ました。

芸事、創る事の学び、試み、体験は、マンツーマンが理想だと思います。今回は図らずも端折らずに、ゆっくりと、たっぷりと、それをする事が出来ました。たとえば同じ課題を、それぞれ各自が1人でやると面白い、独自的な、個性溢れた創造が出来るのに、集団で創ると何故、ありきたりの、没個性の、なぞったものになってしまうのか。1分余の課題を、1時間30分ぐらいかけて、全員が納得するまでやれました。

面白かった。勇気をもらえた。自信が持てた。でも、終った後、どっと疲れを感じた。

でも、それは爽快な疲れだった。久し振りで爽快な疲労感を味わう事が出来た。