空間が踊る

三月二十四日、「ワンダーボックス舞踊展」第七回を「府中の森芸術劇場、ふるさとホール」で鑑賞した。中井博子舞踊研究所「いまはむかし」中井恭子と表現考房ぐう作品「神々の試作品」に激しく心をゆさぶられた。

空間が踊っていたのです。当り前の様だが舞踊を鑑賞する時は踊り手を観る。私もそう鑑賞していた。が、観ているうちに、そう「空間が踊り出したのだ」踊り手と一緒になって様々な事を語り出したのだ。

びっくりした。思わず身体を乗り出して舞台に見入ってしまった。さらに驚いた事には、音の無い時、じっと動かない時の何と素晴らしい事、こっちの想像力が勝手に踊り出している。色々の物語りを紡ぎ出してくる。

舞台芸術の中心点、「空間の使い方」「間の大切さ」そして何よりも大切な「観客と一緒に創る」それを一度に教えられた。

そう観る事は大切な稽古。

これからも、そんな舞台に出合いたい。