八田元夫先生
「マーチ・ウインド」の「夜の来訪者」公演も無事終了。この公演に「本読み稽古」から「舞台稽古」直前の稽古まで五回アドバイザーとして関わらせていただき、久し振りで気持よい仕事が出来ました。
ものを創るのは当事者の演出家と役者、アドバイザーはあくまでも脇役。
今回はその当り前の事が美事適中。一回一回の稽古が前回のアドバイスを美事自分達のものにしての稽古。本当に楽しい稽古でアドバイザーの私も毎回が楽しみの連続。今から五十年以前の舞台芸術学院在学当時、八田元夫先生に言われた事。
「市民劇団と関わりを持ちなさい。プロはしっかりした鑑賞眼を持った観客を持たなければ上手くなれません。プロとして成長したいなら、そうした観客を育てる手助けをするのも大切な仕事です」
微力ながら、その教えを守って来ました。しかし、それが気持の良いものとなるのは、そうそうありません。今回の事例は私に勇気を、力を与えてくれました。ありがたい事です。八田元夫先生、これからも先生の教えを守り続けます。