先日「くすのき演劇研究室」第一回の稽古があった。

昨年11月の第一回目「ワークショップ」を皮切りに、月一回「演劇創造の基礎」(自分で創る)を八回重ね、そのまとめとして「それぞれの条件の中で自分が創る」を基本に、各自がそれぞれ自分が創りたい作品を持ち寄って(二十~三十分以内の作品)十月まで、月一回計四回で、それぞれの創ったものを「発表」し、その中で何かを次の創造への糧にしようという「試み」である。

「今日は五人の方が参加しました。正直言って、こんなにも参加者があろうとは想像していませんでした。精々二~三名だろうと思っていました。うれしい驚きです。今日参加出来なかったが参加したいと作品を提出した方が一名、自分達の公演修了後参加を希望している方が一名おります。うれしいです。元気が湧いてきます。以前からやりたいと思っていたワークショップ、入門編でなく、自分の可能性、創造力の拡大を目標にしたワークショップを、こんなにも多くの方が面白いと思って下さり、その「まとめ」の「試み」に参加して下さるなんて・・・。ありがとうございます。改めて今回の目的を確認しておきたいと思います。今回の「ワークショップ」は月一回、十月まで計四回、その条件の中で各人の持ち寄った作品を稽古し「発表」したいと思います。皆さんは自分の作品を当り前ですが予習して来ています。それを今日まずやっていただき、それから私と一対一で稽古します。他の方々はそれを観ていて下さい。やる方は勿論ですが、観ている方も多くの事を学べると思います。そして今日やった稽古を次回までに、あなた方の条件の中で復習する事でしょう。復習しなければ、今日の稽古は流れ落ちて、自分の物にならず、お金も、時間も無駄になってしまいます。この予習、一対一の稽古、復習で一クール。それを四回やります。すると、その条件の中で出来た物(自分の物になった物)と出来なかった物がはっきりとするでしょう。さあ、その次が、このワークショップの目的です。何故出来たのか、何故出来なかったのか。それを自分の条件の中で考えて、では、出来る為にはどうすればよいのか、又それは本当に今の条件の中で可能なのかを考える。そしてそれを自分の劇団活動、社会生活の中で生かしていく。今回のワークショップの目的は唯その一点です。私にとっても、こうしたワークショップは初めてです。興奮しています。ドキドキしています。よろしくお願いします」

そしてすぐに各人それぞれ九十分の稽古が始まった。「面白かった」「九十分があっという間だった」「難しいけど、やり方の取っ掛かりが掴めたので、やってやろうじゃないかという気になった」「レジメを全部取ったので、もし希望があれば後でコピーをしてさしあげますよ」

一人一人の稽古の間の休憩は五分間。お昼休みは三十分。高塩が用意してくれた大鍋の豚汁も、キャラ蕗も全員で完食。今回のこの「試み」で何が出来るか。何が起こるか。とにかく私も含めて、各人にとって面白い挑戦になる事は間違いないワークショップ初日となった。