最後の勝負に向けて

「近松門左衛門」全集(岩波)「宮沢賢治全集」(筑摩)読了。

コロナ禍、外出は控え、仕事も数える程しかない状態。読書は予想以上に捗る。

二つの全集の中で八十才になった現在、演じてみたい作品は近松では「双生隅田川」浄瑠璃をどう「語り芝居」にするか。出来るか、出来ないか・・・。まあ、あるがままに。

宮沢賢治作品は無し。つまり、今日現在、やりたい作品はほとんど演じてしまった。(よくも、こんなに沢山演じたものだ!)しかも「語り芝居」で。

私の条件の中で、宮沢賢治作品の魅力を舞台化するには「語り芝居」こそ最上。よくも、この形式を創り上げたもの。我ながら、これだけは己を誉める。 次は「チェーホフ」全集(中公)へ。

私の演劇人生に最も影響を与えたのは「シェイクスピア」「近松」「チェーホフ」「夏目漱石」(舞台表現としては「つかこうへい」「ピーター・ブルック」この二人の舞台を観た時の衝撃は今でも覚えている)

今、人生の、演劇人生の、最後の勝負に挑もうとしている今、土台を確かなものとする為に、自分の芯を再度確認する為の作業。

楽しい。面白い。飽きない。沢山の発見がある。(「夏目漱石」を読了までコロナ禍は続く事でしょう。ああ!これが私の人生!)