「さあ、どうする。どっちを選択する」

「チェーホフ全集」に取り掛っている。(現在八巻目)面白い。が暗い。中々捗らない。短編が殆どであるが、読み終ると考え込んでしまう。人間の、社会の、暗さ、狭さ、醜さ、弱さ、狡さ、汚さ、好い加減さ、意気地無さ、etcをこれでもか、これでもかと、抉り出す。冷静に。担々と。

しかし、それにもかかわらず、「だから、人間は、社会は変わりゃしないんだ。駄目なんだ」とはならない。冷静に、今を、社会を、人間を見つめ、その現実を抉り出し、逃げる事なく差し出して「さあ、あなたはどうします。諦めますか、それとも、今よりは少しはましな方へ進める為の一歩を踏み出す努力をいたしますか」と問い掛ける。

決して押し付けない。決め付けない。自分で考え、決断させる。そう自分で、それぞれ一人一人が自分で。

どんなにまだるくても、時間がかかっても、これが正解。それ以外の方法はない。これが生きるという事。読みながら、色々と考えさせられる。

さて、お話し変わりまして、「リウマチ性多発筋痛症」四月に病名が分かってから順調に回復に向っていたと思っていたら、ここに来て、突然リバウンド状態に。薬量は順調に減少していたのだが、それが少し速すぎたのか、夏の疲れの為か。ここに来て、又当初と同じ、身体中が痛み出し、動けなくなり、一週間我慢していたが、係り付けの医師に診察してもらった所、血液の数値が二週間前より三倍以上悪化しており、薬量も二ヶ月前に逆戻り。これが我が現実。

とにかく、根気よく、今の現実を受け入れて、その中でやれることを一つ一つ。淡々と。ふうーっ、老いるとは難しい事ですね。